VOICE(中谷公からのメッセージ)・・・『奈良 なら NARA』
『正倉院展の頃』(2008年10月30日)
タイトル通り恒例の「正倉院展」が始まった奈良ですが、今回の話は直接関係はありません。
紅葉の話は、奈良ではまだ早い気もしますが、もう札幌では紅葉が終わったようです。
奈良公園~飛火野は広葉樹が多く、南京ハゼやもみじが少しずつ赤く色づきはじめました。
見頃は11月中頃でしょうか、でも今年は少し早いように思います。


春日大社参道南の鷺池(サギイケ)に浮見堂がありますが、風がもう少しなければ「鏡池」が楽しめるところです。池の周りの木々が色づくと本当に綺麗で今から楽しみなところです。

この時期は、興福寺でも特別拝観の出来る催しがいろいろあり、日頃見ることが出来ない国宝をすぐ近くで見ることが出来ます。中でも興福寺北円堂は、建物そのものが国宝であり、興福寺の創建者といわれる藤原不比等の一周忌に長屋王によって建てられた八角円堂で、場所は興福寺の西の端ですが、実はこの位置こそ奈良の都が一望出来る一等地なんです。
またここには、我が国肖像彫刻の中で最高傑作といわれる運慶作の国宝「無著(むちゃく)・世親(せしん)菩薩をはじめ、四天王立像ほか運慶作の見事な9体の像を間近で見ることが出来ます。
特に無著菩薩像の慈悲深くそして気品高く堂々として立つ姿は、私の大好きな像の一つです。
今頃から紅葉の頃が一番の観光シーズンですが、今日は天候にも恵まれて観光の方や修学旅行生が特別多く感じました。実はもう一つ、今日は特別な日だったようです。
今日、遅めの昼食を済ませ大通りに出ると凄い人込み。お祭りでもないのに警察官の数も半端ではありません。おまけに沿道の人達はみんな日の丸の旗を持って西のほうを眺めています。
そのうち誰かが「あっ、見えた!」と叫んだかと思うと、白バイを先頭に菊のご紋の入った黒塗りのセンチュリーで、天皇陛下と皇后美智子様が手を振りながら近づいてくるではありませんか。
幾度となく見た光景(テレビで)ですが、こんなに間近で見たのは初めてで、緊張の一瞬を味わうことができた奈良の一日でした。
『猿沢の池の亀ウォッチング』(2008年10月03日)
10月に入ると、朝晩はとても冷え込んできました。日中は晴れると気温も25度くらいまで上がりますが、奈良はもう本格的な観光シーズンで、近頃外国の方や旅行者が一段と多くなったように感じます。
皆さんデジカメで奈良公園や興福寺五重塔を撮影しているのは普段と変わらない奈良の風景なんですが、最近の特徴は、皆さん本格的一眼レフのカメラ(デジカメ?)をお持ちなのに驚きます。そのせいか、何度もアングルを変えては撮り直して、お連れのモデル?も大変のようです。
それと、我々には見慣れたとある風景も彼らにはとても珍しく、凄い人だかりになるのが面白いですね。私達が旅行をしても地元の人から見るときっとそう映るのでしょう。
その一つを・・・・昔から亀は縁起のいい動物とされていますが、奈良の猿沢の池には、鹿と同じくらい人気?の亀がたくさんいて、「亀の餌」が一つ100円で売られています。可愛いのもいれば、なんかの拍子に転がって池に落ちたり、だらしなく足を伸ばして日向ぼっこしている姿ものんびりした気分にさせてくれる亀ウォッチングでした。
ところで、奈良の秋の風物詩「鹿の角きり」が、10月11日(土)~13日(月)の3日間行われます。4月頃から生え出した角が、この頃に完成するので、安全と文化財保護のために角きりが行われるそうです。
立派な角鹿が猛スピードで駆け抜ける姿も勢子(せこ)さんが懸命に捕獲するのも迫力満点、以前は素手で捕まえていたそうですから、凄いの一言に尽きます。
確か大人(中学生以上)1000円、子供(4才以上)300円・・・・
是非ご家族でお越しください。そして、帰りにマクロホーム奈良で美味しいコーヒーを飲んで頂けると嬉しいですね。


『大和古寺散歩1』(2008年06月13日)
【懸崖造り(けんがいづくり)】
京都清水寺の本堂で有名な造りですが、奈良の東大寺二月堂もまた美しく、ここから眺める大仏殿や興福寺五重塔、奈良市街の景色は私の好きな場所の一つです。
毎年3月のお水取り(修ニ会)でよく知られていますが、他の季節は修学旅行かツアーの観光客以外はあまり訪れません。当日も初老の外人夫婦がゆっくりと奈良の風情を楽しみながら階段を登っていました。
正式には、「観音堂」といい、元々旧暦の2月の行事で二月堂と呼ばれるようになったとか。
紅葉の季節も綺麗ですが、新緑の二月堂もしっかりした建築物らしく力強く感じられます。


【修学旅行の定番、正倉院】
観光シーズンには平日でも多くの人が訪れる東大寺。しかし、少し北の外れに位置する正倉院は、案内もわかりにくく、静かな佇まいにまず驚きます。
ここは今は東大寺をはなれ宮内庁の管轄になり、背の高い生垣に囲われてすぐそばで見ることは出来ません。
校倉造りは有名ですが、写真向かって右が北倉、左が南倉、そして真ん中が中倉と言うそうですが、実は倉庫としては北と南だけで、真ん中の部分は北と南の倉庫を側だけ繋いだ部屋なんだそうです。近くでよく見ると、校倉造りになっているのが南北の部分だけだとわかります。
床の辺りに銅板で巻かれた梁のようなものが束の上に見えますが、ここに板を敷くと、なんと縁側(廊下)の出来上がり。昔は、ここに中の御物を時折出して干していたのかもしれません。


『大和古寺巡礼』(2008年05月11日)
先日、久しぶりに日本最初の世界文化遺産の「法隆寺」に行ってきました。
法隆寺は、飛鳥時代の姿をそのまま現在に伝える世界最古の木造建築物です。
当日は、GWということもあって、夢殿の中を見るだけで(暗くて何も見えないのですが)約50分長蛇の列を並んだほどでしたが、普段の朝か夕方なら隅々までゆっくり楽しむことが出来ます。
以前、訪れた時は修学旅行の中学生と一緒になりましたが、東大寺の大仏殿や興福寺辺りでは、大きな声で楽しそうにはしゃいでいるのに、ここでは静かにガイドの声に耳を傾けるような不思議な世界がここにはあるように感じます。
日頃、奈良公園興福寺の五重塔(50.8m)を見慣れているせいか、法隆寺の五重塔(31.5m)は、少し小さく感じますが、それでも日本最古の木造塔で、当時の匠の技やユーモラスな装飾も魅力です。
法隆寺で、一般の方があまりいかないのが、廻廊西側高台にある西円堂で、ここに2時間に一度鳴らされるいう鐘があり、今日はタイミング良く鐘の音を聴くことが出来ました。
「柿食へば 鐘が鳴るなり 法隆寺」とは、正岡子規の有名な句です。(子規が聞いたのは、勿論現在の新しい鐘ではないでしょうが、東大寺の鐘だったという説もあるそうです。)
他にも法隆寺の近くには、法輪寺、法起寺という同じく聖徳太子ゆかりのお寺があり、共に三重塔があるのですが、法起寺の三重塔の屋根は、法隆寺の五重塔の一、三、五層と同じ寸法で創られたそうです。
ここ斑鳩(いかるが)の里は、五重塔や三重塔が、畑や民家、それに山並みを背景にして古の姿を蘇らせてくれる別世界です。
是非一度お訪ねください。









『興福寺(こうふくじ)』(2008年01月16日)

奈良市近鉄奈良駅から東にすぐのところ、何故か奈良公園の中にあるお寺で、奈良にお住まいの方も奈良県外の方も遠足や修学旅行等で近くの東大寺や春日大社と同様、一度は訪れたことがあるかもしれません。
藤原鎌足やその子藤原不比等ゆかりのお寺で、南都七大寺の一つですが、1998年12月に日本で9件目の世界遺産 『古都奈良の文化財』 として、春日大社、東大寺、薬師寺ほかとともに登録されました。
平日は外人さんの観光客が多く、眺める眼差しはとても真剣で、東洋日本の歴史を楽しんでくれているようです。

興福寺を訪れたことのある人は、何故公園の中にお寺があるのか不思議に思ってことはありませんか。明治元年の神仏分離令までは、春日大社と一体の信仰が行われていたようです。その神仏分離令により、寺領は没収され、僧侶は春日大社の神職になり、境内の塀は取り壊され、樹木が植えられて、奈良公園の一部になってしまいました。一時は五重塔も売りに出されたことがあるそうです。
「信仰の動線」が欠落していると言われるのはこれをさしているんですね。

やはり現在奈良公園のシンボルといえば興福寺五重塔です。高さ約50m、京都の東寺(約55m)についで2番目に高い。この五重塔と北隣りの東金堂は、600年ほど前の再建ですが、天平の純和様建築が取り入れられています。和様といっても飛鳥・奈良時代にかけての大陸系の建築様式ですが、日本で古くから行われてきたという意味のようです。
文学博士の故川勝政太郎先生曰く
「白雲を背景に空高くそびえる姿、池畔の松・柳の醸し出す自然の美しさ、その前に鏡のごとき猿沢の池は、悠久千年の古色をたたえつつ塔影を映している。」(私の学生時代の愛読書より)

例えば、柱の上にあって軒などを支えるものを斗栱(ときょう)とか組み物といい、軒を長く(深く)するために二手先(ふたてさき)とか、三手先(みてさき)という斗栱(ときょう)がありますが、屋根の下まで行って軒裏を見上げると、屋根を支えている当時の匠の技術と建築美に感動するはずです。
写真は、興福寺東金堂の和様三手先斗栱(みてさきときょう)です。
『おん祭り』(2008年01月10日)
私共の事務所は、近鉄奈良駅のすぐ近くですが、奈良公園から歩いてきた鹿とよく出会います。慣れているのか、歩行者用の信号が青になると反対側に歩き始め、信号で止っている運転手や観光客が心配しながら眺めています。
奈良では、車より鹿優先です。
最近は、テレビドラマ(1月から始まる「鹿男あをによし」主演:玉木宏)の撮影で、会社近くの郵便局や向かいの百貨店?が舞台に・・・・? 私もたまたまその撮影に遭遇、主演の玉木さんを近くで拝見、女子高校生と一緒に貴重な時間を過ごしました。
写真は、春日大社(若宮神社)の「おん祭」というでお祭りで、師走の時代絵巻12月17日は奈良の人なら誰でも知ってる?「お渡り式」の様子です。
平安時代に国家安寧、五穀豊穣を祈って始まり、今まで一度も絶えることなく、今年で872回目になるんだとか。

若宮様をお旅所へお遷しする遷幸の儀(せんこうのぎ)から、御殿へお帰りいただく還幸の儀(かんこうのぎ)まで24時間のお祭りです。

近鉄奈良駅前にこれだけに人が集まるのは、最近では参院選で安倍元総理大臣が応援に来られた時以来です。

おん祭りの行列は、神霊の行列ではなく既に行宮へ遷られた若宮神のもとへ、芸能集団や祭礼に加わる人々が社参する行列の事を言うそうです。

平安時代から江戸時代に至る風俗満載の電灯行列です。

お祭りに先立ち、前日の16日に大宿所詣の行列が事務所の前を練り歩きます。

事務所の前で休憩です。
『奈良 なら NARA』(2008年01月05日)
私の生まれ故郷は九州の大分県で、中学校の修学旅行で奈良を訪れて以来奈良が大好きになり、縁あって奈良に住み着いてしまいました。言わば私の第二の故郷です。
最初に家を構えたのは、憧れの唐招提寺のそばで、休みの日は子供達と自転車で遠くまで探検に出掛けたものです。帰りに唐招提寺近くの「竜王庵」という休み処で頂く善哉(私はコーヒーですが)が何より楽しみでした。
奈良の社寺には、京都のような華やかさはありませんが、どこも落ち着いた古の風情を感じることが出来ます。最近は、忙しさも手伝ってなかなかのんびり出掛けることも出来ませんが、私共の会社のそばにある私のお気に入りの社寺等やお祭りから、観光ガイドとは少し違った見方で綴ってみることにしました。良かったら是非お立ち寄りください。
これから少しずつご紹介出来ればと思っていますが、これは私個人の日記であり正規の案内ではありませんので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。


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