南都伝香寺散り椿(武士椿)

伝香寺日曜、初夏を思わせる暑いくらいの午後、お客様と打ち合わせを終え、やすらぎの道を北上中、左手に伝香寺の看板が見えたので思わず車を止めた。そういえば娘が先日白豪寺の五色椿を見てきたとの話を思い出し、急に椿の花を見たくなった。

奈良の三名椿(サンメイチン)の一つ、伝香寺の散り椿は、桜の花びらのように散る不思議な椿で、その潔さが若くして没した戦国時代の武将筒井順慶法印になぞらえて「武士椿(モノノフツバキ)」と言われる。伝香寺は、筒井家の総菩提寺である。

お寺の駐車場に車を止めて中門まで行くと、門が閉まっている。確か日曜日は開いているはず・・・
寺の方に聞くと、普段は開けておらず、椿が見頃の間と、寺の行事の時以外は閉まっているという。
境内に幼稚園があり、安全のためもあり普段は閉めているのだそうだ。
今年は2月の暖かい天候もあり早咲きし、3月末には見頃は終ったらしい。
残念がっている私を見かねてか、少しだけならと門を開けてくれた。

恐らく咲くと見事であろう三代目の樹齢50年と言われる樹はまだ少しだけ花を残していたが、花弁も傷みかけ写真を撮るには忍びなく、わずかに残る花と苔庭に落ちた散り椿だけ写真に収めた。
聞くと観光客の中には、椿の枝を折って持ち帰る人やお堂付近でタバコを吸う人がいたりで困っているとか・・・・そばに四代目椿もあるが、燃えたり枯れてしまうとそれで絶えてしまうので、他の場所でも数本預かってもらい万一に備えているという。
帰りに駐車場のスロープから見える三代目四代目を遠くに写した。

来年は必ず綺麗な椿を楽しみたいところです。その前に7月の地蔵会には、秘仏「はだか地蔵尊」の開帳を是非見てみたい。

【 奈良の三名椿 】
伝香寺散り椿(武士椿)、白豪寺五色椿(七福椿)、東大寺糊こぼし椿(良弁椿)


伝香寺伝香寺